発達障害のアスペルガーを大人になり突然知った人にとって、その現実を受け入れる事は難しい事です。
対人関係の問題や生き辛さを感じてはいても、まさか自分が障害を持っているなどとは思わず大人になる。
受け入れられなくても当然の事なのではないでしょうか。
生きづらかった理由がasdだと知っても、生き辛さが変わる訳ではありません。また知ったからと言って苦手なコミュニケーションや相手の考えている事を理解出来るようになる訳でもない…
突然突き付けられた障害に悩み苦しむ人も沢山いるのです。
アスペルガーは脳の障害。幼少期であれば様々な訓練があるのですが、大人になってからでは難しい。
治療薬は現在のところないので、自分で気付いた部分や苦手な要素を改善する努力が必要になってきます。
私は大人になり自閉症スペクトラムだと診断を受けました。本当に突然の事で、まさか自分に障害があるとは考えもしなかったのですが…
しかし10年以上前、パニック障害と過呼吸を患い、それから5年程の間は外出すら出来ない日が続いた事を考えると、ストレスと戦っているアスペルガーだったとしてもおかしくないと納得しました。
受け入れられなくても冷静に自分を見ると、やはり他の皆とは何かが違う。
幼い頃から友達が出来なかった事、仲良くなっても人が離れて行く事、人との輪に入れない事…など、他の皆が何故そんなに友達と仲良く出来るのかが分かりませんでした。
授業を聞いても頭に入らず、嫌いな教科は一切手を付けられない。結局高校2 年で単位を1つ落とし、高校3年でも1つ落とし、2つの単位を落としたまま卒業しました。
好き嫌いが激しい性格だと思っていたのですが、これも障害。全てを障害の責任にしてはいけませんが…
現在、自分がアスペルガーだと受け入れています。何故ならどうしても出来ない事があるから。頑張っても頑張っても理解出来ない事があると知ったからです。
出来ない事を努力するのではなく、出来る事を延ばす。
アスペルガーという障害があっても、アスペルガーだからこそ人には出来ない出来る部分もあるのです。
その部分を延ばそうと思えた事で、やっと受け入れる事が出来ました。
もし同じ発達障害で悩んでいるなら、出来ない事を探すのではなく出来る事を探してみてくださいね。