アスペルガー症候群が中学高校生になって初めて気付くというパターンは少なくありません。
知能がどちらかと言えば高く小学校ではあまり問題が表にあられる事もなく過ごしてしまうと、中学や高校に入り突然現れる事があります。
この年齢は誰もが反抗期と呼ばれる年齢なのですが、アスペルガーの子供は普通の子供よりも嫌な経験を多くしているので自分を責める方向に出てしまう事もあります。
私には何かが出来たという経験は殆どなく、どちらかと言えば出来なかった事の方が多くありました。
勉強も出来ない、友達も出来ない・・・でも学校には行く必要がある。そんな考えで学校に通っていたのです。
そして行く必要があるというのは、将来の自分のためにとかではなく「決まった事を変える事が出来ない」からなのでしょう。学校に行って当たり前という認識を変えられず、嫌々学校に通っていました。
中学高校での友達は合わせて3人。これも小学生時代と同じで長く続く訳ではありませんでした。
この頃に障害だと気付いていればまだ打つ手はあったかもしれませんが、気付かずに過ごしてしまったので今では矯正されず純粋培養されています(汗)
この年代は自問自答を繰り返す年齢でもありますよね。しかし障害を持っている子供は記憶の中に何かが出来たという記憶が人よりも少ないのです。
そのため「自分はダメだ」「自分は出来ない」とマイナスの方向に考えてしまいやすいんです。
自分の中に出来る事と出来ない事がある障害なので、日常生活から多くのストレスを抱えているのですが、それ以上に思春期と言われる悩みも抱え込んでしまうので二次障害を発症してしまう事があります。
二次障害とは、うつ病やパニック障害、過呼吸、強迫性障害、心身症など、精神疾患と言われる障害の事。
色々なストレスが積み重なった結果、心が悲鳴を上げてしまうのです。
特に友達とのトラブルで悩みを抱えている場合が少なくないのですが、自分で努力しているのに改善せず悩んでしまう。
何が悪いか分からないのに嫌われてしまう。そんな学校生活を過ごしているので、誰かが気付いてあげれば二次障害を発症したとしても早い段階で完治する可能性が高いそうです。
また、二次障害が問題で精神科や心療内科に通っているうちにアスペルガーだと診断されるケースも少なくないので、どこかがおかしいと感じているなら早めに診断される事をお勧めします。
頭が良く勉強も出来る子供にアスペルガーは多いそうです。
うちの子は勉強が出来るから大丈夫!と安心するのではなく、小さな異変を見つけてあげあれるご両親であればアスペルガーはきっとそれ程問題にはならないはず。
一生付き合わなければならない障害ですが、どのように付き合っていくかを習得するのも学生時代なのかもしれません。
社会人になって社会での生き辛さを感じ始めて障害があると知る人は少なくありません。
例え治らないとしても早めに知っておけば対処の仕方も勉強出来ます。出来る部分と出来ない部分の差が人一倍大きなこの障害。
いかに出来る部分を延ばす事が出来るか?が課題なのでしょう。